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かけら。
ぱりん。 細長いストローにそうっと息を吹き込む。それはとても繊細な作業。でも、だからこそ、誰とも手を携えずにやり遂げられる、私だけのちからで。
そうすれば。
ぱりん。まるでつぼみが花開いたみたいに、綺麗な音がした。シャボン玉が割れた。神様にだって失敗はある。まだ水色の空に飛び出す前に、割ってしまった。細長いストローに触れているうちに。私の目の前で。 あぁ目が痛い。 シャボン玉の欠片が、まっすぐ私の目に飛び込んできた。涙がでてきちゃうよ。それは私にとっての異物なのだから。洗い流してしまえ。
もし私が割れるときは、盛大にかけらをばら撒いてやろうかと思う。私はここで割れたんだぞって。私はここにいたんだぞって。
神様はシャボン玉が好き。私は神様のシャボン玉のかけら。
まっすぐにまっすぐに飛び込んで。神様も、結構辛いよねって。 |